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あの大暴落から1年・・・
コインチェックのNEM流出(約580億円)による大事件から1年近くが経ちました。周りを見渡すと、現在はビットコインというか仮想通貨全体に対する熱が完全に冷え切っている感じがしています。何しろ1BTC=200万円ほどだったのが、約1年で40万ですからね。
過去にはマウントゴックス事件や、最近だとコインチェック事件により、トレードに参加している人にとっては数年に一度の割合で二度と立ち上がれなくなるほどの痛恨の一撃を食らわせられるのが仮想通貨という印象になっているかもしれません。
歴史は繰り返す?
ですが、ここでちょっと冷静に考えてみてほしいのです。マウントゴックスの件があったにもかかわらず、その数年後に起こった歴史的な爆上げを、一体誰が予想できたでしょうか?
2014年、ハッキング被害に遭ったことで巨額のビットコイン(約480億円)が紛失した、通称「マウントゴックス事件」。
その前年から世界のビットコイン取引量のうち70%をマウントゴックスが占めるほどにまでなり、この事件によって1年経たないうちにビットコイン価格は約1/4に下落しました。
しかしその後、2016年あたりから価格はじわじわと上がり続け、コインチェック事件が起こる直前までには、なんと約100倍に膨れ上がったのです。2017年の1年だけに限って言えば20倍です。「億り人」なんて言葉がバズったのは記憶に新しいところですね。
あの熱狂よ、もう一度
そう考えれば、コインチェック事件によって一気に大多数の投資家から見放された仮想通貨は、今後数年でマウントゴックス→コインチェックまでの間に湧き上がった熱狂が、また再び起こる可能性も考えられるのではないでしょうか?
多くの人に見向きもされなくなってしまった今だからこそ、投資のセオリー的には狙い目なんです。もちろん何が起きてもおかしくないのが投資の世界ですが、注目度が低い今のうちにこっそり買っておいて、2〜3年後にまた大きく跳ねることを期待するというのはどうでしょう?
※coinbaseより参照したBTCのチャート推移
コインチェック事件が起きたとき、コインチェックに仮想通貨を預けていた人達は、しばらくの間は一切トレード(売り買い)ができませんでした。そのため、全ての仮想通貨が軒並み大暴落する地獄のチャートを、ただ指をくわえて見ているしかなかったのです。そこで当時の教訓を糧にし、もし次また爆上げしたときに同じ轍を踏まぬよう、買った仮想通貨は大量に取引所やオンラインウォレットに残したまま放置せず、ハードウェアウォレットに入れて、今度こそしっかり守りましょう。
ハードウェアウォレットとはすなわち次世代型タンス預金
これこそまさにタンス預金です。現金ではないものの、物理的な形で押入れの奥にしまっておくのが結局は一番ということ。平成もそろそろ終わりを迎えるこのご時世ですが、さらに遡ったようなこんな昭和的でアナログなやり方も、生活がますますIoT化していく時代だからこそ逆にアリだったりするのかもしれません。ましてや預ける額が大きければ大きいほどリスクも大きくなるため、ハードウェアウォレットの重要性も高まっていきます。
ハードウェアウォレットとは
仮想通貨の取引に必要なアドレス(通帳)や秘密鍵といった情報を管理する、USB型やカード型などの小型物理デバイスのこと。
ハードウェアウォレットのメリット&デメリット
通貨の保有量が多い方ほどハードウェアウォレットを持つのは必須になってきますが、それでも個人差はありますので、以下のメリットとデメリットを比較した上でハードウェアウォレットを購入するかどうか検討して頂くのがいいかと思います。
メリット
- オンライン環境から切り離した環境で安全に管理できる
- 取引所のトラブルによるリスクを回避できる
デメリット
- デバイスを購入する必要がある(1万円前後)
- 紛失したり盗難に遭わぬよう注意しなければならない
- トレードや店での支払い時に不便
おすすめハードウェアウォレット3つ
さて、前置きが長くなりましたが(というか前書きが本題のようになってしまいましたがお許しください)今回は日本で1~2万円で購入できるいくつか(主だったところで6〜7種類ほど)のハードウェアウォレットの中から、厳選して3つほど紹介したいと思います。
ここで紹介しているハードウェアウォレットは全て外国メーカー製ですが、全て日本の正規販売店のサイトから購入できます。またいずれも複数購入だとお買い得になるので、仮想通貨を分散管理したい方はまとめ買いがおすすめです。
- TREZOR(トレザー)
- Ledger Nano S(レジャーナノS)
- FuzeW(フューズダブリュー)
TREZOR
チェコの会社、SatoshiLabsが発売しているハードウェアウォレット。様々なハードウェアウォレットの中で唯一、NEMにも対応しています。多くのウォレットと同様に1台で複数のアカウント作成が可能。実際に仮想通貨を送受信できるようになるまでに多少面倒な設定が必要になりますが、以下のリンク(正規販売店のサイト)に詳しくセットアップ方法の説明があるのでご心配なく。
価格 | 12,800円(税込) |
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デバイスの種類 | USB型 |
対応通貨 | 10種類 BITCOIN、BITCOIN CASH、BITCOIN GOLD、ETHEREUM、ETHEREUM CLASSIC、DASH、LITECOIN、ZCASH、MONA、NEM |
購入サイト | TREZOR |
Ledger Nano S
こちらはフランス企業Ledgerが販売する、初心者にもやさしいハードウェアウォレット。対応している仮想通貨は多く、その数27種類で、特にTREZORでは非対応となるRIPPLE(XRP)の管理も可能(ただし1台ごとに管理できる通貨は5種類程度)。金融セキュリティ評価最高ランクであるCC EAL5+を獲得するほどセキュアなウォレットでもあります。使用するパソコンは、Windowsなら7以上、MacOSなら10.8以上が必要になります。初期セットアップについては、TREZOR同様に正規販売店サイトの方に詳しい説明書があるので、そちらを参照してみてください。
価格 | 9,990円(税込) |
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デバイスの種類 | USB型 |
対応通貨 | 27種類 BITCOIN、ETHEREUM、LITECOIN、FIDO U2F、DOGECOIN、ZCASH、DASH、STRATIS、RIPPLE、HELLO、BITCOIN CASH、POSW、ETHEREUM CLASSIC、KOMODO、ARK、EXPANSE、UBIQ、PIVX、VERTCOIN、NEO、STEALTHCOIN、STELLAR、HCASH、DIGIBYTE、QTUM、PEERCOIN、WOLEET、ZENCASH、BITCOIN GOLD |
購入サイト | Ledger NanoS |
FuzeW
個人的に最もおすすめしたいハードウェアウォレットは、時代の先端を行くカード型タイプのこちら。FuzeWのユニークな点は、USBでパソコンに挿すのではなくワイヤレスでスマホ(iOSまたはAndroid)と接続するところ。パソコンを持ってなくてもOKです。そしてLedger Nano Sと同様に最高ランクであるCC EAL5+を獲得しており、セキュリティ面での安心感もあります。ウォレット使用時に要求されるPINコードは、5回以上入力ミスが起こるとデータが初期化されますので要注意。
充電が必要なウォレットですが、モバイルバッテリー付きなので、使う前に充電しておけば特に困ることはないでしょう。
大切な仮想通貨を保管するわけですから、簡単に破損してしまうようなカードでは困ります。その点このFuzeWは防水・防塵(IP68)で、温度も-10〜50度までOKというタフな作りで安心。
2019年1月6日までに購入すれば15%オフになるので、このチャンスに是非購入してみてはいかがでしょうか?
価格 | 16,900円(税込) 今なら15%オフ!(2019年1月6日まで) |
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デバイスの種類 | カード型 |
対応通貨 | 3種類 BITCOIN、ETHEREUM、FuzeX、その他ERC20トークン全てに対応(ERC20トークン一覧はこちら) |
購入サイト | FuzeW(フューズダブリュー) |
購入にあたっての注意点
ハードウェアウォレットは新品での購入が大前提です。売り手が悪質な場合、バックドアが仕込んであるかもしれないので、必ず正規販売店など信頼できる場所から買うようにしましょう。
どれだけセキュアでも「絶対」はない
コインチェック事件以降、急激にニーズが増えたハードウェアウォレットですが、もちろん何事にも「絶対」はありませんので、ハードウェアウォレットだからといって100%安全になるわけではありません。ウォレット内の仮想通貨を出し入れするには当然パソコンやスマホとつながる必要があり、例えばもしパソコンがウィルスに感染していればウォレットも感染する可能性だってあります。それにPINコードが分からなくなってしまうことも考えられますし、そもそもウォレット自体を紛失したら完全にアウトです。また、投機目的で頻繁にトレードを行うような方だとハードウェアウォレットはかなり面倒ですから、年単位で寝かせるくらいのポジショントレーダーじゃないとおすすめはできません。