(2019年2月15日追記)
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セットで覚えよう
今回は「圧縮」と「解凍」についての話です。
普段あまりパソコンを使わない方にとっては耳慣れない言葉かもしれませんが、これからパソコンを使いこなすようになり、いずれホームページを作るようになったときに知っておかなければならない概念ですので、この2つは是非セットで覚えてください。
圧縮
複数のファイルやフォルダを1つのファイルにまとめることを「圧縮する」と言います。
そうやって圧縮されたファイルを「圧縮ファイル」(またはアーカイバファイル)と呼びます。
ちなみに複数ではなく1つのファイルを圧縮して圧縮ファイルにすることももちろん可能です。
合計ファイルサイズも多少は小さくなります。
ファイル形式(拡張子)はいくつかありますが、
- ZIP
- LZH
これらが代表的な圧縮ファイルになります。
それぞれにセキュリティの機能や圧縮率の高さなどの違いがあります。
解凍
圧縮ファイルを圧縮される前の元通りの状態に戻すことを「解凍する」と言います。
圧縮・解凍の方法
といっても特別何か難しいことをするわけではありません。MacとWindowsそれぞれの圧縮方法、解凍方法について説明します。
Mac編
解凍方法
圧縮ファイルをダブルクリックするだけ。一瞬です。
サポートされてない圧縮形式を解凍する方法
RARやTARといった圧縮ファイルを解凍したいときは、App Storeからもダウンロードできる無料アプリ「The Unarchiver」を使います。これをインストールしておけば、よく使われる圧縮ファイルはほぼ全てカバーできるので是非インストールしておきましょう。
圧縮方法
圧縮したいフォルダまたはファイルを右クリックし、「フォルダ名(またはファイル名)を圧縮」を選択するだけ。ZIP形式の圧縮ファイルが出来上がりです。
Windows編
解凍方法
圧縮ファイルを選択し、右クリックで「すべて展開」を選択するだけ。簡単ですね。
Winでサポートされている圧縮形式
ZIPとLZHは解凍することができますが、それ以外のファイル形式だと解凍できませんので、専用アプリが必要になります。
Winのサポート外の圧縮ファイル形式の解凍ソフト
ZIPとLZHは解凍できるが、それ以外は回答するためのソフトが必要。定番アプリは「Lhaplus」(ラプラス)。無料で一般的な圧縮ファイル形式に全て対応。それ以外の機能として、パスワード付きの圧縮ファイルを作れたり、ダブルクリックで解凍できるようになったりと便利なアプリです。窓の杜からダウンロードできます。
圧縮方法
圧縮したいフォルダまたはファイルを右クリックし、「送る」→「圧縮(zip形式)フォルダ」の順に選択。これで圧縮できます。
圧縮ファイルにパスワードをかける方法
先方から送られてきた圧縮ファイルにパスワードがかかっていたという経験はありませんか? パスワードをかけることによって、万が一このファイルがパスワードを知らない第三者に入手されてしまっても、正確なパスワードを入力しなければ開けませんので、ファイルを手軽にセキュアにできるという点で、この圧縮という技術が広く活用されています。
パスワードをかける(Mac編)
Macの標準アプリ「ターミナル」でパスワードをかける方法を紹介します。
まずは圧縮ファイルを作成します。その後ターミナルを起動し、カーソル位置で「zipcloak 」と入力。「zipcloak」の後は半角スペースを忘れずに入れましょう。その入力した最後のあたりの位置に、ZIP形式で作成した圧縮ファイルをドラッグ&ドロップしてリターンキーを押します。そうすると「Enter password:」を表示されますので、そこに設定したいパスワードを入力してください。入力したパスワードは表示されませんが、問題ありません。今度は「Verify password:」と出ますので、再度先ほど入力したパスワードを入力します。「Verify」は「確認する」といったような意味で、つまり「確認のため再度パスワードを入力してください」という意味合いになります。最後にリターンキーを押せば、圧縮ファイルにパスワードがかかります。試しにダブルクリックしてみるとパスワードの入力を要求されますので、先ほどターミナルで設定したパスワードを正確に入力すれば解凍されます。ターミナルは最後に「exit」と入力して終了させておきましょう。
パスワードをかける(Windows編)
「Lhaplus」を使います。設定画面の「一般設定」の右下の方にある「詳細設定」を開きます。「圧縮設定2」というタブを開いて「パスワードを設定する」にチェックを入れればOKです。「圧縮時にパスワードを指定する」にチェックを入れておけば、圧縮ファイルを作成する度にパスワードを設定できます。あとは圧縮したいファイルやフォルダをLhaplusにドラッグ&ドロップするだけで、パスワード入力画面が表示されるので、設定したいパスワードを入力すれば、パスワード付き圧縮ファイルの完成です。
圧縮をする意味
一昔前は大きいファイルサイズのデータをやり取りするのが大変だったので、ファイルサイズを小さくする目的で圧縮することがありましたが、今はファイル形式によるものの、そこまでファイルサイズを気にしなくても大きい容量のファイルを送ることができるので、ファイルサイズを小さくするというよりは複数のファイルをフォルダにまとめたりして1つのファイルで送ることの利便性があり、そのためによく使われます。
例えば最上位のフォルダの中にさらにフォルダが3つあり、それぞれにファイルが10個ずつあるといったような場合、全てのファイルをメールに直接添付して送ると階層の構造が分からなくなってしまいますが、圧縮すればそのままの階層構造で送ることができるのです。
また、前述の通り、第三者に知られたくない機密レベルの高いファイルをやり取りする上でもとても便利なのです。
様々なファイル形式で圧縮率を試す
様々なファイル形式ごとに(PDF、JPG、PNG、DOCX、PSD、EPS、WAV、MP3、MP4、MOV)、実際にZIP形式で圧縮するとどの程度ファイルサイズが小さくなるかを検証してみました。結果はどれもほんの少しだけファイルサイズが小さくなる程度でした。
ただ前提として、検証に使用したファイルの圧縮率によって変わるので、あくまで参考程度ということでご了承頂ければと思います。
もしご興味があれば、ダウンロードして実際に圧縮して確認してみてください。
PDFを圧縮したときのファイルサイズ
(例)文字とちょっとした線や背景が入っているだけの請求書
79KB→75KB
JPGを圧縮したときのファイルサイズ
(例)夜景がきれいな写真の画像
2.4MB→2.4MB
PNGを圧縮したときのファイルサイズ
(例)人物のイラスト
199KB→198KB
DOCXを圧縮したときのファイルサイズ
(例)文字と罫線だけの注文書
18KB→15KB
PSDを圧縮したときのファイルサイズ
(例)スマートフォンのモックアップ画像
120.8MB→90.4MB
EPSを圧縮したときのファイルサイズ
(例)バックグラウンド用画像
16.2MB→7.5MB
WAVを圧縮したときのファイルサイズ
(例)1分30秒のバックグラウンド音源(音量にご注意ください!)
16.2MB→13.6MB
MP3を圧縮したときのファイルサイズ
(例)4分45秒のバックグラウンド音源
11.4MB→10.4MB
MP4を圧縮したときのファイルサイズ
(例)11秒の街中の映像
11MB→11MB
MOVを圧縮したときのファイルサイズ
(例)17秒のアブストラクトな映像
270.2MB→269.6MB
最後に注意点!
もし知らない人からメールが届いたときに、ZIPやLZHなどの圧縮ファイルが添付されていたら、絶対に開いてはいけません! 絶対にです! 悪意のある他人が無差別にメールを送りまくって特殊なプログラムを実行させようとしている可能性があります。
もし開いてしまうとパソコンがウイルスに感染してしまうかもしれないので気をつけましょう。
もしファイル形式を覚えておくのが難しければ、知らない人からのメールに何かファイルが添付されていた場合、それを開かないということを徹底しておけば大丈夫です。そういったメールはとにかく削除してしまいましょう。
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